症例5 再生療法の治療例

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症例5 再生療法の治療例

初診時

年齢 70代 性別 女性
主訴 歯がぐらぐらする。

 

21、23については30年程前に齲蝕治療を受けた。

47は48抜歯後に動揺、疼痛のため抜歯したが、いつ頃かは覚えていない。

 

37は齲蝕のため神経の治療をしたが数年前に歯根破折のため抜歯した。

その後、歯科受診はしていない。

習癖については、家事のストレスからよく顎に力が入っていたとのこと。

就寝時のブラキシズムについては自覚症状はない。

 

昨年(2013年)から15の動揺に気づいていたが痛みは無かったため、歯間ブラシやフロスも使用して様子をみていた。
しかし、2014年に入ってから動揺が増加し、歯が抜けそうになったため本院を受診した。

治療計画

  1. 歯周基本治療:炎症、外傷性因子の除去
    1. 歯周病検査
    2. 抜歯(15)
    3. 口腔清掃指導
    4. 齲蝕処置(12)
    5. 咬合調整(16、14、24、25、26、36、35、34、44,45、46)
    6. 暫間被覆ブリッジ(17‐14)による咬合保持
    7. スケーリング・ルートプレーニング(SRP)
    8. ナイトガード作製
  2. 歯周病検査(再評価)
  3. 歯周外科治療(25)
  4. 歯周病検査(再評価)
  5. ナイトガード再製
  6. サポーティブペリオドンタルセラピー(SPT)

 

歯周外科手術の種類とその術式選択の目的

25フラップ手術:明視下におけるデブライドメントと、歯槽骨の生理的形態付与

口腔内写真

初診時

メインテナンス時

咬合面

初診時

メインテナンス時

Ⅹ線写真

初診時

メインテナンス時

歯周外科手術時

部位: 25近遠心部         術式:フラップ手術  

術前 術中 術後

 

術前 メンテナンス時

 

SPT時のナイトガード

再生療法における術後のリスクは、移植した自家骨または、人工骨が歯肉の縫合の裂開により感染することがあります。

 

 

特記事項と今後の問題点等

患者は過去に37の抜歯や21、22の治療に苦労したため、虫歯にならないように歯間ブラシやフロスを使用し、
ブラッシングには気を付けてきたとのことであった。

 

一方で、歯科医院での専門家によるブラッシング指導は受けたことはなかったため、
はじめに歯垢染色液でプラーク残存を目視してもらい、
正しいブラッシング方法を身につけてもらうこととモチベーション向上に努めた。

 

また、これまでクレンチングの自覚症状はなかったが、ナイトガードを使用してもらい、
圧痕を患者さん自身にも確認してもらうことで力のコントロールの重要性と、
メインテナンス維持の必要性について理解してもらった。

24、25には初診時に著しい知覚過敏症状があったが、咬合調整後に症状は消失した。

メインテナンス時の問題点とその対応

現在、高いモチベーションを維持し、良好なプラークコントロールが確立され、3ヵ月毎のSPTを行っている。

SPT毎にプラークコントロールと咬合のチェックを行い、ナイトガードの調整を行っている。

宮田歯科クリニック
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